3回目のサッカースクール。長男は、前回の反省をちゃんと覚えていた。
前々回、コーチに「もっとフェイントを使ってみて」と言われていたのに、結局最後まで真正面から突っ込んでいくだけだったのが次男だった。それが今回は違った。相手が寄せてくると、ちゃんと一瞬タメを作って、フェイントでかわしていた。うまくいかない場面もあったけど、逃げずに何度も同じ形にチャレンジしていた。
普段、僕自身も小学2年生の子どもたちにサッカーを教えている。だから、コーンひとつ、ボールタッチひとつで「この子は今、頭で考えているな」というのは、なんとなく見ればわかる。次男の動きは、まさにそれだった。体が覚えている得意な形ではなく、頭で「あのときこう言われたな」を思い出しながら、一つひとつ確かめるように足を出していた。
自分で直せたことが、一番の収穫
僕が嬉しかったのは、フェイントが決まったこと自体より、次男が自分で「前回できなかったこと」を持ち帰って、次の回で修正してきたことだった。誰かに言われて渋々やるのと、自分の中で「次はこうしよう」と持っておくのとでは、多分、身につき方がまったく違う。まだ8歳の子どもにそれができたのは、正直ちょっと意外だったし、素直に嬉しかった。
チャレンジする気持ちがあったのも良かった。うまくいかないとすぐに得意な形に逃げてしまう子も多い中で、次男は失敗込みで同じ技を試し続けていた。結果より、その姿勢のほうを褒めたいと思った。
以前、長男のことを書いたときは、逆のことに悩んでいた。得意な技に頼って、新しいことに挑まない姿勢が気になっていた。今回の次男を見ていて、同じ兄弟でも、つまずくところも伸びるところもこんなに違うのかと、あらためて思った。上の子で見えたことが、そのまま下の子にも当てはまるとは限らない。多分、一人ひとり違う扉を、それぞれのタイミングで開けていくものなんだと思う。
一方で、途中から「遊び」が出てきた
ただ、良い流れだったのはスクールの前半だけだった。後半に入ると、次男の様子が変わった。集中が切れて、練習というより遊びに近い動きが増えていった。それを見ていて、僕は正直ストレスを感じた。せっかく前半あんなに良い取り組みができていたのに、もったいないなと。
その場では強く言わず、家に帰ってから聞いてみた。「スクール、行く必要ある?」と。行きたくないなら、無理に続けさせるつもりはなかった。すると次男は「行きたい」とはっきり答えた。
行きたい気持ちがあるなら、と思って、僕はこう伝えた。「行きたいなら、取り組む姿勢のほうを変えてほしい」。技術は前回よりちゃんと伸びていた。だからこそ、あとは向き合い方の問題なんだと思う。
技術より先に、習慣を育てたい
フェイントがどれだけ上達するかは、正直まだ何とも言えない。6歳なりのペースで、行きつ戻りつしながら覚えていくものなんだと思う。
それより気になっているのは、取り組む姿勢の部分だ。うまくいっているときも、そうでないときも、最後まで集中を切らさずにいられるかどうか。これはサッカーに限った話ではなくて、多分この先ずっとついてまわる習慣の話な気がしている。
次男が「行きたい」と自分の口で言った以上、そこは信じて任せてみようと思う。行きたいと言った日のことを、本人はきっとすぐ忘れてしまうだろうから、忘れたころにまた同じ話をすることになるかもしれない。それでもいいと思っている。
次のスクールで、前半だけじゃなく最後まで集中が続いていたら、それはフェイントが決まることよりも、僕にとってはよっぽど嬉しい成果だと思う。技術は放っておいても、いずれ追いつく。習慣のほうは、多分そうはいかない。


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