ゴールに向かっていなかったことに、長男自身が気づいた日

サッカー

うちのチームは、最近カップ戦で優勝したり、強豪チームとの練習試合で勝ったりが続いている。結果だけ見れば、悪くない流れだと思う。でも、その「勝ち」の中身を見ていて、僕はずっと引っかかっていることがあった。

勝っているのに、どこか物足りなかった理由

試合を眺めていると、ボールはちゃんと回っているし、崩しの形もそれなりにできている。でも、ゴール前まで行っても、最後の「決めにいく」という迫力が薄い。パスを回すこと自体が目的になっていて、ゴールはその延長線上にある「おまけ」みたいな扱いになっている気がしていた。

勝敗という結果だけ見れば問題ない。でも、チームとしてゴールを意識できているかというと、正直そこは弱いなと感じていた。結果が出ている分、余計に言いづらいところもあったけど、このままにしておくと、いつか壁にぶつかる気がしていた。

3対3で「ゴールを目指す」ことだけを伝えてみた

そこで、練習の中で3対3の紅白戦をやるときに、狙いをひとつに絞ってみた。細かい技術の指示は一旦置いておいて、「ゴールを目指すこと」だけをはっきり伝えた。

すると、子どもたちの意識が一気に変わった。パスの出し方も、ボールを持ったときの顔つきも、明らかに違う。それまで「回すこと」で満足していたプレーが、「決めるため」のプレーに変わっていくのが、見ていてはっきりわかった。技術を教え込んだわけじゃない。意識するポイントをひとつ変えただけで、これだけ景色が変わるのかと、正直少し驚いた。

長男の言葉から見えた、理解の瞬間

練習のあと、長男が「今までゴールに向かっていないことが理解できた」というようなことを口にした。

叱られて渋々気づいたのではなく、自分の中で腑に落ちた感じの言葉だった。改善点を伝えることと、本人がそれを理解することの間には、結構な距離があると思っている。今回はその距離が、ひとつのシンプルな声かけで一気に縮まった。コーチとして、こういう瞬間に立ち会えるのは、正直かなり嬉しい。

結果と理解が、ようやく結びついた

勝つこと自体は、これまでもできていた。でも、勝ちながらも「なぜ勝てているか」「何が足りないか」を本人たちが理解しているかというと、そこは別の話だと思う。今回の3対3は、その理解と結果が、初めてちゃんと結びついた時間だったように感じている。

こういう気づきは、多分一度で終わるものじゃない。同じことをまた忘れて、同じところでつまずくかもしれない。それでも、一度腑に落ちた経験は、どこかで本人の中に残っていくものだと思う。次の練習でも、ゴールを目指す姿勢がどれくらい続いているか、静かに見ていきたい。

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